肌寒さすらあった関東もようやく夏らしい気温になってきました。
中央競馬のほうも夏競馬真っ盛りで、今週から札幌競馬場が開幕となります。
開幕週の重賞は「クイーンステークス」。
今回は、データ分析を競馬予想に転換して予想をしてみようと思います。
<目次>
■レースの基本情報
■出走馬の血統・実績レビュー
■推奨馬の絞り込み
■レースの基本情報
クイーンステークスは、3歳以上の牝馬による重賞競走で、2000年から札幌競馬場にて芝1800mの距離で行われています。
負担重量は別定戦※。
※3歳52kg、4歳以上55kg
収得賞金が3,000万円を超過した馬は超過額2,000万円毎に1kg増
札幌競馬場は、寒冷地の北海道に位置することもあり、洋芝であるのが特徴。
他の競馬場よりもクッション性があるため、パワーが必要になる傾向があります。
また雨が降ったり、競走が続くにつれて痛みが目立ち、よりパワーを必要とする馬場になります。
小回りの部類にはなりますが、同じ洋芝小回りの函館競馬場よりもはコーナー角度が緩いです。
芝1800mは、直線半ばがスタート地点となっており、札幌記念が行われる2000m戦よりもコーナーまでの距離が近いため、先行場にとっては序盤の競り合いが激しくなる傾向にあります。
その一方で、直線は4コーナーからゴール板までの距離は266mと中央の競馬場で最も短いため、追い込み馬も3~4コーナーから早めにポジションを上げないと厳しいコースです。
■出走馬の血統・実績レビュー
今回はディープインパクト産駒が人気を集めそうなミッキーチャームを含めて5頭も参戦。
ディープインパクト産駒の取捨が今年のクイーンステークスのポイントになりそうです。
また、土日は雨予報なので、重馬場実績も考慮します。
ディープインパクト産駒の札幌競馬場成績(累積)をまとめました。
勝率16.4% 連対率26.7% 複勝率35.6%
ディープインパクト産駒は鋭い決め手を持つ馬が多く、東京競馬場や京都競馬場が得意なのは事実なんですが、実は勝率が最も高いのが札幌競馬場。
同じ洋芝ローカルの函館競馬場だと勝率が9%ちょいに落ちるので、緩いコーナーで瞬発力を活かして短い直線を勝ちきれるようです。
クイーンステークス自体も2014年にキャトルフィーユで勝っているほか、札幌芝2000mで行われる札幌記念は過去5年で3勝しています。
ただし、良馬場のほうが好成績を収めているため、雨が降った場合は若干割引と言えそうです。
続いて同じサンデーサイレンス系となるステイゴールド産駒も3頭出走しています。
ステイゴールド産駒の札幌競馬場成績(累積)は以下の通り。
勝率9.8% 連対率19.8% 複勝率27.%
全コース平均が8%弱であることを考えると、こちらも得意舞台。
重馬場適正も申し分なく、馬場が渋ってくるようなら、という感じがしますね。
ただし、距離は長いほうが良い馬が多いため、1800mというのが微妙なところ。
一方、札幌の舞台で怪しい感じなのがヴィクトワーピサ産駒とルーラーシップ産駒。
ヴィクトワーピサ産駒の札幌競馬場成績(累積)は、
勝率5.2% 連対率7.9% 複勝率18.4%、
ルーラーシップ産駒の札幌競馬場成績(累積)が
勝率6.9% 連対率15.3% 複勝率29.2.%
と他の競馬場実績よりもグンと落ちるのが気になるところ。
ただし、ヴィクトワールピサ産駒は重・不良馬場で成績が向上する傾向があり、天候によってはという気もします。
また、メイショウサムソン産駒の札幌競馬場成績(累積)も
勝率0.9% 連対率7.5% 複勝率17.8.%
と苦しい感じ。前年2着のフロンティアクイーンが人気を集めそうですが、本質的にこの舞台に合っているのかは?です。
ハーツクライ産駒の札幌競馬場成績(累積)は
勝率10.4% 連対率17.6% 複勝率26.6%
ダイワメジャー産駒の札幌競馬場成績(累積)は
勝率7.7% 連対率18.8% 複勝率29.1%
と強調できる感じはなし。
ダイワーメジャー産駒は良以外で浮上。
■推奨馬の絞り込み
1人気が予想されるミッキーチャームは、血統背景で言えば、ディープインパクト×母父ダンチヒ系と洋芝好走パターン。
実際、3歳未勝利から、函館、函館、札幌と3連勝した実績、秋華賞2着の実績から人気になりそうなのは納得です。
これが札幌2000mで真ん中より内枠なら堅い軸にしてもよさそうな気がしますが、今回は逃げ・先行脚質なのに、先行争いがキツめの1800mでしかも大外8枠。。。
若干怪しい感じがします。
ダノングレースもダンチヒ系の母父オラトリオ。
この馬も、2歳新馬を札幌開催を選び、きっちり勝利し、条件戦で再度3着入選しています。
福島で好走していますが、この血統背景なら、むしろ札幌のほうが向きそう。
舞台変わりで期待できそうです。
エイシンティンクルは、母父ストームキャットで、キズナと同じディープインパクトの軽さと米国血統のパワーを融合させる配合です。京都、阪神、中山をメインに走らせて、洋芝ローカルは今回初挑戦であるものの、母母がグレソブ系のカロというのは札幌の舞台ではプラス。
ただし、こちらもミッキーチャームと同じ逃げ・先行脚質で外枠なので、スムーズに先手が取れるかどうかですね。
フィニフティは、母父クロフネで、富士ステークス勝ちのステファノスの全弟。
兄妹の成績を見る限り、新馬・未勝利でも広いコースを中心に使われていることからすると、この舞台が合っているかちょっと怪しいですね。
サトノガーネットは、母父ヴィクトリーノートで、フェアリーキングの血統ライン。
フェアリーキングは日本ではあまり聞きませんが、サドラーズウェルズの半弟で、欧州風の重たい血で、兄弟で目立った活躍馬はいません。
前走、函館準オープン戦1着からの参戦で、ディープインパクト産駒は函館から札幌からの舞台変わりは明らかなプラスですね。
血統からは多少雨が降って重くなっても大丈夫そうな感じなのは良いですが、そもそも地力が足りているのか怪しいところ。
ステイゴールド産駒は、雨が降って馬場が湿った時にチャンス。
特に、リリックドラマは、母父シングスピールは重馬場で要注意のサドラーズウェルズ系で、ジャパンカップ勝ち実績がある通りの中では軽い芝の適正もあります。
半弟に重賞好走のデボネアもいて、こちらも札幌でまずます走っていました。
というわけで、整理すると、
良馬場なら、
ダノングレースを推奨、後のディープ産駒は好みで(笑)。
雨が降ったら、
リリックドラマとサトノガーネットも注意です。
今日のところはここまで。