1月20日の公開生放送では、「開発だより出張版」と題して「配合(生産)のポイント」が解説されました。
そこで説明されたのは適性(パラメーター)が高い仔馬を誕生させるための以下のようなアプローチです。引用します。
■適性が高い種牡馬・繁殖牝馬を使う
■名馬の再現配合を行う(通常生産による初代馬限定)
■現役時に実績を積んだ自家生産種牡馬・繁殖牝馬を使う
●配合理論を活用する!
・インブリード
・ラインニックス
・ラインエレメント
・マイナーライン
特に「ナニコレ?」となるのは配合理論のところでしょうか。
インブリードは僕の以前の配合記事で説明しましたが、それ以外のものはとっつきにくさが爆発しているかと(笑)。
今回、配合理論の1つ「ラインニックス」とはどういうもので、手軽に扱うにはどうしたらいいかという理論的・実務的な説明をしていきたいと思います。
血統内にある好相性の組み合わせがいくつあるかをポイント化するラインニックス
このラインニックスは、言葉だけの説明では確実に理解できないので、説明用の絵を用意しました。
下の絵をご確認ください。
この絵は、
1列目にアメリカンボス、
2列目にスイープトウショウ、
3列目にアドマイヤオーラ、
4列目にアイリッシュダンス
を配置し4頭の血統表配合で新馬作成する際の配合画面イメージです。
赤線で赤色ハイライトしている部分がニックス(N)となっている組み合わせを示しています。
この並べ方だと、新しく生まれてくるA馬の父馬(=A1)と母馬(=A2)はミスタープロスペクター系とオールドボールドペグ族の組み合わせなのでニックス(N)となっています。
また、A1の父馬(=アメリカンボス)と母馬(=スイープトウショウ)の組み合わせもミスタープロスペクター系とエボニー族というニックスの組み合わせであることから赤色ハイライトされている、という具合です。
新たに生まれてくる仔馬から見て4代前の血統内にこうしたニックスとなる組み合わせがあるかどうかがポイントになります。
このラインニックスのポイントの計算方法は、図でも記述していますが、A馬から見て父馬と母馬の組み合わせがニックスであれば8点が入ります。
2代前であれば1つにつき4点、3代前であれば1つにつき2点、4代前は1つにつき1点となります。
今回の具体例を計算すると、
父母→ミスタープロスペクター系とオールドボールドペグ族の組み合わせ
(成立1×8=8点)
2代前→ミスプロ×エボニー、サンデー×オールドBの組み合わせ
(成立2×4=8点)
3代前→ミスプロ×ペネロペ、ミスプロ×エボニーの組み合わせ
(成立2×2=4点)
4代前→ミスプロ×ケードメア、サンデー×プロミスの組み合わせ
(成立2×1=2点)
合計して22点となります。
このラインニックスは32ポイントが満点で25ポイントに到達すると、最大効果を発揮します。
(つまり25以上は無駄ということです)
初代の組み合わせで22点であればまずますよさそうなところでしょうか。
このポイントの高さは生まれてくる仔馬のパラメーター全体を底上げする形となります。
ラインニックスの効き方としては、父馬が芝A、母馬が芝Bだった場合、仔馬の芝パラはB+、B、C+といった幅の中から抽選され、仮にBと設定されたとすれば、ラインニックス効果として1段階上積みされてB+になったり、そのままとなったりするようなイメージではないでしょうか。
良いパラの馬を創ろうとした場合、なるべくならこのポイントを高くするように配合するに越したことはありません。
お手軽なラインニックスの活用方法
先ほどの図をよく眺めると、4頭配合であれば父母、2代前は自分で組み合わせを選べるわけですから、この4頭の組み合わせをニックスにするように選べば8+8(4×2)の16ポイントが確定します。
そもそも、この「ニックス」は堅実配合であれば概ね発生するような形となっています。
(ただし、ダンチヒ×カミラのように例外もあり)
堅実配合で血統表配合を組んでいくことが基本になります。
その上で25ポイントに到達するためには9ポイントの上積みが必要になるわけですが、そうなると3代前の組み合わせ、つまり先の例でいえばアメリカンボスなどの株券自体の血統構成が大事になってくるわけです。
ちなみにアメリカンボスはこの馬を血統表配合に入れるだけで3ポイントの上積みとなります。
なぜかというと、父馬のキングマンボと母馬のレディーマーがミスプロ系×ペネロペ族というニックスの組み合わせであり、さらにその親となるキングマンボはミスプロ系×ケードメア族というニックスの組み合わせとなっています。
一方、アイリッシュダンスはアメリカンボスのような上積みは全くありません。
グレソブ系とオールドB族という組み合わせを筆頭に血統内にラインニックスが無いせいです。
もしも、ラインニックスを25ポイントに乗せることの優先順位を上げた配合にする場合、25-16の9ポイントをどのように上積みするか、という話になります。
上積みのないアイリッシュダンスを、アメリカンボスのようなニックスポイントの上積みのある馬と入れかえていけばよいのです。
また、同じミスタープロスペクター系の株券でも、SSRのルーラーシップはアイリッシュダンスと同様に上積みポイントはありません。
アメリカンボスはパラや配合料でルーラーシップに見劣りしますが、ラインニックスの観点でいえば性能が良いとも言えます。
とはいえ、ラインニックスはあくまで適性(パラメーター)を上げるための手段に過ぎません。
適性は株券自体のパラも大事ですし、素質という別の観点では配合料も大事ですので、総合的に判断していきたいですね。
ラインニックスのポイントを上げるときに使える(+要注意な)株券リスト
最後に付録として、1月23日時点で登場している株券の中から、ラインニックスのポイントを積み上げるのに優れた株券をピックアップします。
■アメリカンボス(上積みポイント3)
→ミスプロ系。先に書いた通り。最終的にSSRになって左回り・小回りAに成長し、2代目作成のための血統表生産でも活躍。
■アグネスラズベリ(上積みポイント4)
→バストラーメア族。先の生放送でも岡林Dがべた褒めしたこの馬は、ラインニックスの申し子(笑)。サンデーサイレンス系を軸にした序盤は欠かせない1頭。
■スペシャルウィーク(上積みポイント3)
→サンデーサイレンス系。同系統のSSR株券は今のところラインニックスの上積みの無い馬ばかりの中、使い勝手よさそう(モモマル非所持)。
■マジックタイム(上積みポイント3)
→カミラ族。2頭のカミラのうち、こちらがラインニックス的に優れている一方、父がハーツクライのため、サンデーの血がある点がメリットにもデメリットにもなる。
■オースミハルカ(上積みポイント3)
→フローリスカップ族。この系統はカミラ族やオールドボールドペグ族と同じで今回からミスプロと好相性の優遇系統(モモマル非所持)。
【逆に要注意な馬たち】
・3大始祖(ダーレーアラビアンほか)
→血統内にラインニックスはゼロになるため、自身が持つ良パラを仔馬に伝えづらいので工夫が必要。
・アイリッシュダンス
→オールドボールドペグ族。先に書いた通り、上積みはゼロ。とはいえ、序盤で使いやすく今回の優遇血統なので魅力は大きい。
今日のところはここまで。ラインエレメントもいずれ解説します。
では。